三日坊主日記

チェコ留学に関する事を飽きるまで続ける予定。つまり、飽きたらやめる。

初日

無数の絵文字と改行によって支えられているアメブロにおいて無機質かつ圧倒的な文字数で自らの経験や思考を綴るという文学的実践を行うべく立ち上げられた本ブログは私の記憶に保存されていた個人の体験をHDDにワードファイルとして保存することで具体的経験を抽象的経験へと変容させ、それを公開することでさらなる抽象化を進展させるということを目的とする。つまり、取り立てて読者を必要とするわけでもなければ、公開する必要も無いのである。記憶の言語化を超える抽象化は個人によって達成する事が不可能であるがゆえに公開するが、言語化の時点で既にその肯定の80%は完了しているのだ。


初日

諸事情というにはあまりにも個人的な事情(わがまま)によりチェコに留学することとなった。ゆえに代理店を介さない自由で柔軟とは名ばかりのめんどくさい作業の連続を経験して、また一つ成長出来ました(意識が高い学生アピール)。

2月某日、僕は実家からタクシーで空港直結電車が出ている駅へ向かうため、普段よりも早く起床した。実家のリビングルームには何故か父親がいた。どうした、太りすぎてついに首になったか?と思ったが今日は普段の職場とは違う職場に直接向かうのは出勤時間が普段よりも遅いだけであった。これで学費の心配をする必要が無くなった。息子のために馬車馬のように働いて欲しい。

8時40分から予約したタクシーは慣習通り、予約時間の10分前に実家前に到着し、インターホンを鳴らすことで僕を急かした。出張ですか、と聞かれたのでチェコに留学をすると答えたら、最近は留学希望学生が減っているとの時事を聞かされるも、全く持って実感が湧かない上に心底どうでもいい話題であった。答えあぐねたが、「金かかりますからね」と庶民を見下すような模範解答をしてみたが、悪意は無いと同時にこれが僕もまた庶民の一員であるということを自覚せずにはいられない継起となることはこの時点ではまだ知る由もない。

なんだかんだと何事も起きずに空港まで着き、到着ゲートに向かう途中、ヨウジヤマモトというよりはリミフゥのような服を着たマブい女性にマフラーを拾ってもらった。この勢いで僕のことも拾って養って欲しい。後にこの女性がフィンランド航空(もしくは全日空)の乗務員であると知る。

飛行機は大変混雑しており、僕の隣の席は空席だったので、早速ブーツを脱ぎ、持参したスリッパに履き替え、映画を見ようと思うもろくな映画が無い。仕方ないので「glee」のシーズン4を見たがみんな歌ってた。機内食については取り立てて感想は無いけど、どういうわけかソバに着いていた麺つゆをこっちでも使えると考えてバッグにしまった。この量をどのように使用するかは不明である。未来の僕に会うことが出来るのであればどのように活用することが出来たのか問うてみたい。おそらくゴミ箱直通である。

経由地であるヘルシンキに到着すると、そこには溢れんばかりの日本人、それも名古屋弁という品性下劣な響きを隠しきれない田舎言葉を話す民俗が手荷物検査ゲートを占拠していた。なんだ、戦争か?手荷物検査にて仕様されるトレイが足りないにも関わらず、職員に声をかけない前方の日本人、おそらく彼らは英語を話す事が出来ないゆえに自身の要望を伝えられないのだろう。さすれば、自らの語学力を持ってして海外留学を達成した私英語力を持って貴殿らの不満を解消してみせよう、と英語でトレイが足りない旨を伝えるも、数日前に行ったカラオケの後遺症により思うように声が出ず、二回も同じ事を叫ぶはめに。とはいえ、人助けをすることが出来たという小さな達成感を手にした。と思うもつかの間、先ほどまで黙りに黙り職員が自発的にトレイを持ってくるのを待っていただけの日本人男性が職員と英語でやりとりをしているではないか。これが噂のコミュニケーション障碍者か、コミュ障は滅びろ。手荷物検査はかつて経験したどの手荷物検査よりも厳重に行われた。X線に当てられた僕の荷物を受け取ろうとすると、金髪碧眼の女性スタッフから声をかけられた。ナンパか?北欧の女性は積極的だな、などと思っていたが、もちろん彼女が僕をナンパする理由などどこにも無い。

フィ「お前、ボトル持ってるだろ?隠したって無駄だぜ」

僕「は?ボトム?」

フィ「違うよ、ボトム」

と意味不明な言葉を発すると共に彼女は僕の鞄を弄った。1分は探しただろうか、すると普段は触らない場所から飲みかけの栄養ドリンクの子瓶が出てきた。ボトム(bottom)ではなくボトル(bottle)であった。発音って難しいね。

フィ「ふふ、チェックするね」

僕「あ、いらないから捨てていいよ」

フィ「チェックしたら返してあげる、捨てなくていいよ」

彼女はこのように答えたが、それは本当にゴミだから捨てて欲しい。検査後、近く似合ったゴミ箱に捨てた。
ヘルシンキ空港の売店にはエロ本が見当たらなかったので店員に尋ねようと思うも、次のゲートまでの道にまたしても大量の名古屋民の群れが列をなしていたので、泣く泣く断念し、列へと加わった。

検査後、自分のゲートへ向かい、ゲート前でだらだらしているうちにゲートが変更になったが、事なきを得た。空港職員が乗っていたキックボードがかっこ良かった。しかし、周囲にいる北欧人の大半が僕よりも大きい事に大きな衝撃を受けた。小さい人を発見し、安堵するも、彼が接近するにつれ、僕とたいして身長が変わらないどころか、やや僕よりも大きい人であった。調査兵団はどうした。早く巨人を駆逐してくれ。

ヘルシンキ ー プラハはだいたい2時間くらいで行けた。機内で出た軽食(パン、チーズ、ジャガイモのサラダ?)がそこそこまずくてヨーロッパを体感する。入国直後にATMで出金しようと試みるも新生銀行の国際キャッシュが使えないので、もう一つのカードから出金した。預けた荷物を受け取る時、子連れ女性が段ボール2つとスーツケースを受け取っていた。独力でカートに乗せる事が出来そうになかったので、微力ながら助太刀するも本当に微力でしかないというか、そもそも微力しか要求されないタスクであったので滞り無く助太刀をした。彼女のカートを一つ運びながら出口へ向かう際、チェコ人職員から荷物に関しての質問を受けるも彼女が適当に答えるだけで検査は終了した。これでいいのかプラハ空港。もう少し何かあるだろ。

空港出口を出て、左手にある交通案内にて公共交通機関のチケット(バス、路面電車、地下鉄の全てで時間内有効)を入手する際、~~駅からはタクシーに乗って行きたいが簡単に捕まえる事が出来るかと尋ねたら、曖昧な笑みを浮かべながら「I hope so.」と答えてくれた。I hope so too. バス停からバスに乗り込むと、日本のそれとは比べ物にならないほど粗暴な運転で、やはりここは旧共産圏であるとの認識を強めた。

バスを降り、地下鉄に乗り換えると、そこにはパーカーのフードの下で暗黒微笑以外に形容不可能な笑みを浮かべながらウォッカを煽っている推定身長190センチのヒゲ面と遭遇した。間違いなくジャンキー、今までに見てきたジャンキーとは異なり、疑問ではなく確信からジャンキーと判断せざるを得ないタイプのジャンキーだった。

地下鉄から降りると、そこには取り立ててコメントを加えるような建物は見当たらず、交通案内の職員の想像通りタクシーはいなかった。仕方が無いので、トラムと呼ばれる路面電車に乗り換えるも、乗り換えに失敗し、反対方向へと向かうなど、お決まりの失敗体験を入手し、いざ寮へ。

めんどくさいので以下箇条書き

・ 入寮
・ 部屋が広くて持て余す
・ おなかすいたから近くをうろうろする
・ 汚い
・ バーがあったから入るも「ビアーチェック?」のようなことを言われる。彼女が店員なのか客なのかは不明だがビールを飲んでたので、「それってビール飲んだり何か食べたり出来ないってこと?」と聞くも伝わらなかったので寮に戻る。
・寝る